昔むかし、私が10代だった昭和時代。
平成になっても、タイトル通りの心境だった。
とにかく孤独、周囲に誰も同じ症状の経験者がいない。
日頃、受診していた近所の医者すら「初めて見た」と言うほど珍しい皮膚症状。
何事も最先端すぎると本人は大変。
周囲も(親ですら)理解できない、ズレた忠告や好奇心交りの同情を浴びせられ、自分自身が病気に対する説明も出来なかった。
令和時代と異なり、自分も、親達も周囲もが、今でいう情報弱者な状態。
情報は医者からのおススメのみ。
良い!と医者が勧めた別の医師の元へ行く、そこがダメなら、また別の医師の元へ。
その繰り返し。
中学3年生から病院へは一人で通い、医師や看護師に拙い自分の言葉で症状を伝えた。
どうすれば『アトピー性皮膚炎でない体になるのか』が、当時は最大の関心事。
圧倒的にアトピーに関する情報がない時代、混乱してる余裕なし!
医者から言われるままに動いていた。
けれど、当時、もし治療の選択肢が沢山あったら、それで何を選んだら正解?と激しく悩んでいただろう。今は今で、大量の情報が溢れ、やはり何がベストなのか??と悩んでしまう。
そういった悩みに〈狙ってくる〉種類の人達もいる。
健康だったら関わらなかったはずの人達とも、アトピー絡みで遭遇する事となる。
昭和時代はあの頃の背景に影響された悩みが、
平成時代や令和時代の今は、今なりの。悩みは尽きない。
溢れてる情報から自分に適したものを選ぶ力、私は今でも弱いと感じる。
自分で決める、決めたら試してみる。
失敗と判断したら、それを検証してみる。
何かの情報を得たなら、よく考えて採用するか否か決める、
その繰り返し。
問題は、病気などの治療方法を〈試して、ダメで〉の場合。
ダメって事は、皮膚症状がかえって悪化したり、タダレたり。
辛い事が起きる故に、どうしても慎重になってしまう。
〇〇が効く、◇◇は皮膚に良い等という情報があって、それが自分に適しているか?
実際に試さないと判らない。試したがダメ、という経験も沢山ある。
高額商品やサービスを契約させたがる、商売目的の人も交じってきたり。
選んで、お金を払って労力をかけて、症状を見極めて、続けるか止めるか、
ものすごく疲れる、精神的に疲れる。
で、心が疲れていると、たいてい判断を誤ることになる。
自分の体の事ゆえ、自分にしか判断ができない。
手術、効果が証明された良薬があるタイプの病と異なり、アトピー性皮膚炎は患者個人の体質も強く影響する。どんな反応症状が出てくるか予測が難しい。
体質や生活習慣、環境すら影響あるゆえ、手探りだらけ。
探せども探せども適した治療法に出会えず、求めても得られず。
それで青春時代は去ってしまった。